世界のサイバーセキュリティ市場は、今後も拡大する事が期待されています。それは、世の中がIT化、デジタル化すればするほど個人や企業、または政府に対するサイバー犯罪が増加する事が予想されるからです。
個別にどの企業が、サイバーセキュリティ市場においてシェアを獲得するかはわかりませんが、ETFを通じて幅広い銘柄を保有する事で、この市場全体のトレンドに乗る事ができます。
今回は、いくつかのサイバーセキュリティ業界に投資する事ができるETFを紹介したいと思います。
iShares Cybersecurity and Tech ETF(IHAK)
IHAKは、時価総額が大規模な企業と中、小規模の企業に複合的に投資するETFです。このETFはNYSE FactSet Global Cyber Security Indexという指数と連動するように設計されています。
この指数は40以上のサイバーセキュリティ株で構成されており、ハードウェアに特化した企業、ソフトウェアに特化した企業、サービスに特化した企業など様々な専門分野を持った企業で構成されています。
保有割合が高い具体的な銘柄は下記のとおりです。
・DocuSign, Inc.(電子契約や電子署名に関するサービス)
・CrowdStrike Holdings, Inc.(企業のサイバーセキュリティ強化に関するサービス)
・Zscaler, Inc.(クラウドセキュリティに関するサービス)
・Okta, Inc.(アイデンティティ・アクセス管理に関するサービス)
・Palo Alto Networks, Inc.(企業のサイバーセキュリティ強化に関するサービス)
ETFMG Prime Cyber Security ETF(HACK)
HACKはサイバーセキュリティ産業に特化した最初のETFです。このETFはISE Cyber Security Indexというインデックスに連動するように設計されています。このインデックスはデータ保護に関するハードウェア、ソフトウェアの開発企業、また、サイバーセキュリティサービスを提供している企業で構成されています。
保有割合が高い具体的な銘柄は下記のとおりです。
・Cloudflare Inc(インターネットセキュリティサービス)
・Cisco Systems, Inc.(コンピュータネットワーク機器開発)
・Palo Alto Networks, Inc.(企業のサイバーセキュリティ強化に関するサービス)
・Splunk Inc.(ビッグデータ解析、ログ解析)
最初に紹介したIHAKと、上位の構成銘柄の顔ぶれは大きく異なっています。同じサイバーセキュリティETFと言ってもこのように構成銘柄は異なるので注意が必要です。
まとめ
サイバーセキュリティ業界が成長する事に関しては疑いようのないところですが、このセクターに属する企業の株はほとんどがグロース株であり、現在の株価が割高な水準かどうかについて慎重な判断が必要だと思います。
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