バフェットが銀行株を売却したのはなぜか?

資産運用

著名な投資家であるウォーレン・バフェットが、自身の会社であるバークシャーハサウェイが保有する銀行株を次々と売却しています。

航空会社の株に続き、銀行株も売却し、さらに現金保有を増やしています。

2020年6月現在、世界ではコロナウィルスによる経済活動の停止状態から、徐々に再開に向けた動きがみられています。そして、株式市場は経済再開への期待からか上昇を続けています。しかし、経済がコロナ以前のように戻るにはまだまだ時間がかかり、その間に経営が悪化した企業の倒産が本格化するのではないかという懸念があります。

実態経済の危機が、今後、金融経済の危機に波及する可能性があるのかどうかが懸念されます。そんな中で、著名投資家であるウォーレン・バフェットの銀行株売りは気になるところです。

銀行株を売却する理由

バークシャーは2020年5月に保有するU.S.Bancorp(アメリカ最大級の地方銀行)の株の一部(497,786株)を売却しています。これは保有額の約0.3%に相当します。

また、4月には保有するBank of New York Mellon株の一部(869,103株)を売却しています。これは保有額の約1%に相当します。

そして2019年度の第4四半期の間(2020年1月~3月)に保有するBank of America株の一部(2,240,000株)を売却しています。これは保有額の約0.2%に相当します。

これらの銀行株売却の理由は、悲観的な将来の見通しに基づくものというより技術的な理由が大きそうです。

前述の銀行株についてはどれもバークシャーが10%近い保有割合の株主になっており、10%を超えて保有を続けると、法的な規制の対象となり、バークシャーが経営している様々な他のビジネスの運営に影響を及ぼしてしまう可能性があります。それを避けるために持ち株を売却したようです。

銀行株についても昨今の自社株買いブームで、大規模な自社株買いが実施されており、それに伴い発行済み株式総数が減少するため、自動的にバークシャーの持ち株比率が上昇するという事が起こっていました。

ゴールドマンサックスについては別の理由か?

一方で、技術的な理由によらない売却もありそうです。

バークシャーは、2020年度の第1四半期に保有するゴールドマンサックスグループの株式の約8割を売却しました。

2019年の12月時点ではバークシャーはゴールドマンの株を3%保有する大株主でしたが、売却後は0.6%以下の株主になり、金額的には約3億ドルの保有となったようです。

売却の理由は明らかになっていませんが、ゴールドマンの先行きについてバフェットは悲観的に考えていると言えます。個別の銘柄単位ではこのように大きな額を売却している銀行株もあります。しかし、銀行株を全部投げ売っているわけではないので、バフェットは少なくともコロナ危機が、金融危機にまで波及するとは今のところ考えていなさそうです。

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