出来高という指標を株式投資にどう使うか

出来高とは取引のボリュームの事です。一定期間に特定の株式等がどのくらい取引されたかを測定するものです。株式であれば取引された株式数で表されます。

期間の経過に伴う出来高の増減パターンを見る事で、今後の株価を予想する上でのヒントを得られる事があります。

相場転換

本格的な上昇相場への転換となるためには、株価の上昇に出来高の増加が伴う必要があります。出来高の増加は買い手の数と熱量の増加を意味しているからです。

逆に、出来高の伴わない株価上昇は、本格的な相場転換のシグナルにはならない可能性が高いです。

相場転換後に、本格的な強気相場に入ったかどうかを識別するサインとして出来高が役立つ事があります。

例えば、出来高の増加を伴いながら価格は下落し、その後いったんは回復上昇したとします。しかしその後、再び価格が下落した時、前回の安値よりも下がらず、かつ、出来高が前回の下落の時より減少したならば、通常、強気相場入りのサインとして認識されます。

価格が上昇、または下落した後に、価格変動幅が小さくなりレンジ相場が形成されたとします。このレンジ相場が大きな出来高を伴うものであれば、価格がレンジを抜けて反転する可能性がある事を示唆しています。

出来高の上昇は動きの強さを表すものです。価格が一定のレンジからブレークアウトした時に、出来高に変化が無かったり、むしろ減少するような場合には、そのブレークアウトはだましである可能性が高いため、慎重になった方が賢明です。