【FX投資】売りエントリー方法についてわかりやすく解説

資産運用

FXは「買い」からだけではなく「売り」からの取引ができる。

「具体的にどういう取引なのか、実際のところ有効な手段なのか」

また「売りから取引する場合のおすすめの通貨ペアや投資手法(エントリーのタイミング)があればついでに知りたい」という人向けの記事。

  • FXの場合、売りからのエントリーは有効な手段
  • おすすめの通貨ペア・エントリー方法の紹介
  • 買いエントリーとの注文方法の違い

記事を書いている私は、投資歴は10年程で、現在、約4,000万円を利回り年4%ちょっとで運用している。 4%と聞くとあまり夢のある運用実績ではないが、その分、夢物語ではないリアルな話をできると思う。

FXの売りエントリーは有効な手段

基本的に、FXは買いと売りを組み合わせて、相場状況に合わせて運用していくのが一つの方法だ。

つまり、買いだけではなく売りエントリーも有効な手段となる。

それはなぜかと言うと、FXが取引の対象としている「外国為替相場」の値動きと関係がある。

下記のグラフを見てみみると

このグラフは2013年1月を100とした場合のドル円の為替相場と日経平均の5年間の推移を表している。

日経平均の値動き(オレンジ)の推移と比較して為替相場の推移は狭い範囲の中で上がったり、下がったりを繰り返すレンジ相場になっているのがわかる(青)。

FXのような、上がったり下がったりを繰返す値動きの相場で利益を得ようとすると上がる時に買いで入るだけではなく下がる時に売りで入るという対応が必要となってくる。

ただし、例外的にトルコリラのように過去から一貫して下げておりレンジを形成しない通貨もあることはあるので注意は必要だ。

とは言え、多くの通貨ペアはレンジ相場を形成する傾向にあるのでFX取引をする場合に売りエントリーは有効と言えるだろう。

売りエントリー特有の留意点

FXで売りから入る場合に特有の留意点がある。

  • 売りスワップポイントを支払う必要がある

FX取引では通貨ペアの金利差により、スワップポイントの受取りや支払いが発生する。

例えば、ドル円の通貨ペアで取引をした場合、買いの取引でドルを買った場合にはアメリカと日本の金利差相当額をスワップポイントとして受けとる事ができる。

逆に売りの取引で、ドルを売った場合にはアメリカと日本の金利差相当額をスワップポイントとして支払う事になる。

受けとりや支払いは、取引を決済するまで毎日発生し、通貨ペアごとに一日〇〇円という形で証券会社ごとに設定されている。

証券会社ごとでスワップポイントは設定されており、政策金利の変動があった場合などにはスワップポイントも変更される。

  • 損失の額が有限ではない

為替レートは、下限は0未満になる事はないのに対し、上限はないのでどこまでも上がる可能性はあるということだ。

極端な例で説明すると・・・

1ドル=100円のときにドルを購入。「買い」なので円高になると損失が発生する。

この時にその後の為替レートが円高に進んで1ドル=0.1円になったとしたら損失は99.9円になる。これが買いの場合のおおよそのMAX損失となる。

逆に、1ドル=100円のときにドルを売ったとする。「売り」なので円安になると損失が発生。

この時、円安方向には上限がないので、ほぼあり得ないが、1ドルが500円になったり600円になったり1000円になったりする可能性もゼロではない事になる。つまりどこまでも損失が膨らむ可能性があるという事だ。

この点については、取引をする段階で為替レートがいくらになったら損切するというラインを決めておくのが一つの対処法だ。

決めていてもいざ損失を確定するのは精神的に難しいものなので、決済の予約注文を入れておく事をお勧めする。

おすすめの通貨・おすすめのエントリー方法

FXで売りから取引するならユーロ円がおすすめ。

なぜかと言うと、ユーロ円の売り取引の場合には現状ではスワップポイントを支払う必要がないからだ。

スワップポイントは国同士の金利差に応じて決まるが、日本もユーロも現在ゼロ金利なのでスワップポイントが発生しない。

例えば、ひまわり証券の売りスワップは支払いどころか逆に5円の受け取りとなっている(2019年11月22日現在)。

もちろん今後、政策金利に変更があればそれに応じてスワップポイントも変わってくるので、支払いが発生する可能性はあるので注意は必要だ。

とは言え、しばらくは現状の低金利が続きそうなのでおすすめの通貨といえるだろう。

レンジ相場で小刻みにとろう

FXの売りの取引はレンジ相場で小刻みにとるのがおすすめ。

前述のとおり為替相場は長い目で見るとレンジ相場を形成している。

短期的な目で見るとその時々でトレンドは発生しているが、2019年現在に関して言えば短期的な相場も細かいレンジ相場となっている。

上記は2019年のユーロ円の日足チャートだ。これを見ると高値127.5円と安値115.87円の10円ちょっとの値幅でレンジをちょっとずつ切り下げながら上がったり下がったりを繰返している。

レンジ相場は大きく利益がとれる事はないが、損切をしっかり入れておけば大損する事もないので個人的にはおすすめ。

近年の為替相場は値幅の小さい展開が続いているため、上がったら売り、上がったら売りを繰返して細かく稼ぐ「もぐらたたき戦略」が有効だ。

売りエントリーの注文について

最後にFXで売りから取引する場合の注文方法に関してだが、買いで入る場合と同様で特別な手順は必要ない。

FXを取り扱っている証券会社で対象の通貨ペアの画面で取引数量を入力し、売りボタンを押せば完了だ。

注意する点があるとすれば、売り取引の場合、買い取引と比べ値動きが一方向に動くスピードが早いこと。急激に下落しているタイミングで売りエントリーしようすると、スリッページ(相場の値動きが激しいため 自分が売ろうと思っていたレートから大きくずれた価格で約定してしまう事 )が発生するリスクがある。

雇用統計などの指標が発表されたり、トランプ大統領がツイッターで爆弾を落としたりといったイベントが発生した時に起こりやすい。

このためエントリーは相場があまり動いてないときにする事をお勧めする。

とはいえ、ややこしい手続きはないので、売りエントリーもマスターしてFXライフを楽しみましょう。

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